新茶上市

2016-03-27

お茶市場

3月も5日ほど北京に滞在してきました。
東京地方と殆ど変わらない気温で、北京にも春が来ていました。街中にも早咲きの桜などが咲き始めています。

ちょうど用事があり、北京のお茶市場へ行ってきました。
北京には中国でも2番目に大きいお茶市場があります。市内西側にある馬連道市場がそれで、南から北へ運ばれてきたお茶が最後に集積する市場として発展してきました。昔はここからモンゴルやロシアへお茶が運ばれていったそうです。
現在でも市場として発展を続けていて、日本の秋葉原電気街のような規模でお茶屋さんが並んでいます。あまりの規模の大きさに初めて来た人はどのお店に入って良いものか分からなくなってしまうほどです。
この馬連道市場以外にも市内にはたくさんのお茶市場があります。北京に住む人たちは、それぞれ自分の行きつけのお茶屋さんがあります。

お茶屋さんは大概、お茶の種類ごとにお店が分かれています。プーアール茶専門店もあれば鉄観音茶、武夷岩茶、浙江省のお茶を専門に扱うお店もあれば、茶器の専門店も。大概はそのお茶の産地を出身地に持つ茶商さんがお店を経営しています。

お茶市場

様々なお茶がある中国茶の世界ですが、実は緑茶が一番楽しまれているということはご存知でしょうか?
日本でお馴染みの烏龍茶、実は福建省と広東省の一部でしか作られていません。昔ほどではありませんが、ごく一部の地域の人々が愛飲するお茶です。その他の殆どの地域では緑茶が楽しまれています。中国茶の90%は緑茶といっても過言ではありません。緑茶だけでも数百種類あり、香りも味わいも様々です。
北京では伝統的にジャスミン茶が好まれます。そのせいかジャスミン茶の種類が一番多いのは中国の中でも北京が一番多いようにも思います。

丁度、訪れた4月20日頃はその緑茶の新茶が到着しはじめていました。
「新茶上市」と書かれたお店は新茶の到着で忙しそうです。日本では新茶はまだまだといったところですが、広い中国ですから、早い地域では既に茶摘みが始まっているんですね。本格的な春の到来を実感させてくれます。

お茶市場

蒸し緑茶が殆どの日本と違い、中国では釜炒り緑茶が主流を占めています。日本のような蒸し緑茶はごく僅かな地域でしか行われていません。また、日本の緑茶は茶摘みをしてすぐに蒸すことで発酵を止めてしまいますが、中国緑茶は地域やお茶の種類によって軽い発酵を行います。この発酵過程で甘い花の香りを出したり、爽やかな味わいを出したりと個性が生まれます。中国緑茶は種類によってはっきりと味わいも香りも異なります。中には緑茶とは思えないほどに甘い蜜の香りを持つものや、甘い甘露のようなお茶もあります。

中国の新茶シーズンは始まったばかりです。
これから各地で本格的に茶摘みがはじまり、市場に新茶が溢れんばかりに並ぶのは4月中旬以降、5月上旬ごろになります。GWの時期は新茶シーズンです。

お茶市場

チャーター車やガイドをご利用中にお茶市場に行きたいというご希望があれば、ご希望のお茶市場へお連れいたします。どこが良いか分からないという場合はスタッフ行きつけの信頼できるお茶屋さんにお連れすることも。
実際、馬連道市場はとても規模が大きくお店もたくさんあるのですが、価格は全体的に高めです。おそらくこれはお茶市場としては市内でも最も有名な場所のため、地価が高いということもあるようです。スタッフをはじめ、北京に住む人達は自宅からそう離れていない場所の市場を行きつけにしていることが多く、そういった地元密着型の市場の方が良心的な価格設定で安心して利用できます。

ご利用中にご案内するお茶屋さんで必ず購入する必要はありません。(弊社は一般的な旅行会社やチャーター会社とは異なり、お茶屋さんはもちろん、土産物店などにお客さまをお連れすることで利益を得るような契約などは行っておりません。)とはいえ、たくさん試飲をされた場合はマナーとして試飲代程度、ほんの少しそのお店で何か購入してあげてください。
日本とはお茶屋さんでの買い方なども異なります。そういったお店でのお買い物もサポートさせていただきます。どうぞお気軽にお申し付けください。観光に疲れたら、ちょっとお茶屋さんで一休みしながらお茶を買うのも楽しいですよ。(^^

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